神式と香典
神式では、葬儀のことを「神葬祭」・「神道葬祭」・「神葬」と呼ばれ、仏式の葬儀の次に多く行われています。仏式の葬儀と神式の葬儀で大きく違う点は、根本的な違いとして、仏教が即成仏を祈るのに対し、神式では故人の霊が家の守護神・氏神として祭られる点にあります。また、仏式では寺院でも葬儀が行えますが、神式では「死は忌み嫌うもの」として扱いますから、神社での葬儀は行えず、戒名もないといったことも違った点といえます。しかし、どちらの儀式も亡くなった方の冥福を祈り、死を弔うといった心に違いはありません。
式の流れは、全員入場・着席→開始の辞→お祓い→祭詩奏上→しのび歌奏楽→弔事・弔電奉読→玉串奉奠→神官退場→葬儀委員長・喪主挨拶→閉式の辞→一般告別式・玉串奉奠→親族代表挨拶という流れが一般的です。
神式葬儀の参列にあたって覚えておきたい作法は、聖域に入る時に行う「手水の作法」と、「拝礼の作法」、「玉串奉奠」の3つです。
まず、「手水の作法」ですが、手水は神式に特有の水で手と口を漱いで清める儀式となります。「拝礼の作法」の拝礼は、二礼、二柏手、一礼が作法ですが、葬儀のときの柏手の作法では「しのび手」といって、実際には手を合わさず、両手を打つ寸前で止めて、音をたてない拍手をいいます。そして、仏式の「焼香」にあたるものが「玉串奉奠」です。玉串奉奠は、榊の枝に紙片がついた玉串を祭壇に捧げる儀式です。玉串には神霊が宿っているとされ、故人の霊を慰める意味があります。
玉串奉奠はつぎのよう行います。
1.順番がきたら前へ進み、遺族、神官に一礼し、神官から玉串を受け取る。このとき、根元が右手に左手は葉先を下から支えるようにする。
2.玉串を置く台の前に進み、玉串をおしいただき、自分の正面に立てるように持つ。
3.左手が根元、右手が葉先になるように持ち替える。
4.時計回りに百八十度回し、根元を祭壇に向ける。
5.玉串を台の上に置き、前向きのまま退いて、深く二礼する。
6.しのび手でニ拍手し、深く一礼して下がり、遺族と神官に礼をする。
神式では焼香はなく玉串を捧げることから、香典袋の表書きは「御玉串料」「御榊料」「御神前料」「御霊前」などと書き、白無地の包みに白黒または双白の結び切りの水引をかけます。
神式の場合は、50日目の霊前祭の直後にお礼の品を贈り「香典返し」とするのが一般的です。
